spriteの新作ゲーム
蒼の彼方のフォーリズムとは別のノベルゲーム。新作ということで期待していた。
概要(若干ネタバレあり)
登場人物(5名)
坂下 深菜
高校時に虐めに遭って引きこもってしまった。他者が恐くなってしまい内向的に。
星野 蘭
裕福な家庭でありながら、家庭自体に問題を抱えていたために本人の心が病んでしまって学校に行かなくなった。
橘 紗波
大学生。物語後半で登場する(それまでは声だけ)。
成瀬 陽毬
事故で両親を亡くしてしまった後で心を塞いでいたが、店を手伝っている課程の中で元気を取り戻した。
柳瀬 美智子
ペンションのオーナー。達観していて言葉に重みを感じる。
夏休み(一ヶ月)だけのアルバイト
基本はカフェのウェイトレスの仕事がメインで、宿泊客の対応もあり。バイト経験の無い、人間不信になっている深菜にとっては接客が苦痛であり、蘭ともあまり接したくない。
物語の根幹
アルバイトを通じて深菜と蘭の心を癒やし、元気を取り戻す。舞台のペンションでは過去に何人も一ヶ月だけ働いて送り出していたとのこと。
感想(ネタバレ)
全体的な感想
映画を観ているようなゲーム(ゲームのコンセプト通り) プレイ時間は短くもなく長くもなくちょうど良い。綺麗なイラストに対してBGMもあっていてストーリーに溶け込めてるし、キャラの会話により深みを持たせてくれている。
尚、初回特典版を購入したのでサウンドトラックが同梱されている。この記事を書いている今、流しながらキーボードを叩いているけど、凄く集中できる良い曲ばかり:-)
ストーリーは全体的に重い。けど、少々のギャグと美智子との会話など各キャラの掛け合いで前向きな作りになっている。
キャラ
主人公二人
深菜
途中から元気がでるが、最初のうちは「あー、はいはい。気持ちわかるわ」と共感していた。物語後半で蘭と意見衝突があるけど、若いからこそだと思った。歳をとると衝突を避けるようになるし。ペンションを陽毬に継いでほしいと願うが、深菜自身が今の環境が居心地が良く、家に帰りたくない理由も含まれている。経験の少ない高校生の考えだけでは経営には口を出すことは出来ないね。
蘭
深菜とは真逆に陽キャラであるけど、蘭なりに苦労もあってそれを抱えながら深菜に接するのは並大抵のことではないので、精神力も計り知れない(笑) 明るいキャラを演じることに定評のあるLynnさんだけど、深菜との衝突時のシーンではそんな元気キャラとは打って変わった演技力に度肝を抜かれた(笑)
ストーリー終盤で深菜より一つ年上だと判明。物語の一年前にペンションでのアルバイト経験があったからこそ、深菜を導くことが出来たと思う。尚、紗波とはその段階で面識があった。
紗波
公式サイトでのキャラ紹介以外ではキャラの深掘りが無かったのが「?」と思った。物語の一年前に蘭と出会って、蘭の心を癒やした人物。深菜と蘭の衝突が原因で自らペンションに赴き、蘭と深菜のケアを行う。なんやかんやで結構面倒見が良いと思った。
蘭から慕われているが、紗波としては自分の役割が終わったということもあって助言はしてあげるけど手助けはしていないっぽい1
ペンション関係者
陽毬
本人としてはペンションを継ぎたいが来客数の減少も知っており、未来がどうなるかわからないが、前向きに考えている。中学生の割には地頭が良いみたいでしっかり者。理想と現実をしっかり分けて把握している。
美智子
亡き友人(ペンションの経営者)から引き継いだ店なので、自分の代で畳んでもいいとは思ってるが、それも半分本気くらいの考えで、陽毬に継がせたい気持ちも半分ある。個人的にはこれからも心に傷を持った人を送り出せるような環境が残って欲しいところ。
エンディング
アルバイト期間が終わって深菜と蘭は自宅に帰る。たった一ヶ月でも仕事の楽しさ苦しさを味わい、時には人の心とぶつかって悲しい思いをしても二人は良き友人になれ、遠く離れていても強い絆が結ばれた。
最後は本来の明るさを取り戻した深菜の笑顔が良いね!
素晴らしいゲームに出会えて良かった。


何か後日談が欲しいところ
一年後とかのゲームを出して欲しい。深菜も蘭のように誰かの背中を押してあげることができていると思うから。
今後のSpriteゲームが楽しみだから頑張って欲しいね。
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